鹿やイノシシなど田畑を荒らす動物の駆逐には、電気柵や防護柵をつかった物理的な侵入防止策、罠や銃猟による捕獲・駆逐策、煙火を使った忌避・威嚇策などがあります。
ここでは比較的すぐに対策ができる忌避・威嚇策に有効な方法をご紹介します。使用には専門資格と安全対策が必要になりますので、扱いには十分ご注意ください。
当社では動物忌避を目的とした煙火やスリングショット等を取り扱い、年間通じて店頭にてお買い求めいただけます。大量に必要な場合はお早めにご相談ください。
もっともよく使用される駆逐用の煙火は爆音と閃光で野生動物を驚かせて追い払うために使われます。その火薬量によって、「煙火消費保安手帳」が必要なものと必要ないもの(玩具花火)に分かれますのでご注意ください。
「煙火消費保安手帳」が必要な動物駆逐用煙火に関しては、使用には専門資格と安全対策が必要です。当該講習会に出席いただき手帳を申請していただく必要があります。詳しくは「煙火消費保安教育講習会」のページをご覧ください。
①免許(手帳)が必要な動物駆逐用煙火

いわゆるお店で売っている一般の花火とは異なり、玩具花火より火薬量の多く威力のある動物駆逐を目的とした特殊な花火で、大きな音と光を発することで動物を驚かせて追い払います。
こちらの花火は「煙火消費保安手帳」をお持ちの方でないと販売はできません。
当該煙火は、原則、地上に固定するなどして使用し、やむを得ず手に持って使用する場合は、専用の手持ち用保護ホルダーを使用し、万一の煙火の破裂やホルダーの破損に対し、ゴーグルや耳栓、革手袋などの防護具を併用するなど慎重に取り扱うことが必要です。
直接手にもって使用するのは大変危険です!
使用する際は手持用の専用ホルダーを使用します。
毎年全国で事故が発生しています。

上記「動物駆逐煙火」を使用するには・・・
煙火消費保安教育講習会への出席が必須となります(毎年1回受講が必要)
本年度の講習会は終了しました。次回の講習会は令和8年1月末頃掲載予定です。
②ロケット花火・爆竹(玩具花火)
上記の「手帳」を保有していない場合は、玩具花火であるロケット花火や爆竹も動物を大きな音で野生動物を驚かせ、農地や住宅地から遠ざける効果があります。
ポイントとしては①毎回違う方法を使う:動物が慣れないようにする。②動物の反応を観察する:効果が薄れてきたら手法を変える。③地域の条例や近隣住民への配慮:騒音や安全面でトラブルを避ける。といったことがあげられます

・イノシシ・鹿:音に敏感で逃げる傾向が強く、比較的効果あり。
・猿:初期は効果があるが、慣れると無視することも。
・クマ:音に反応するが、慣れや縄張り意識が強く、爆竹だけでは不十分。

・サル・イノシシ・シカ:音や光に敏感で、逃げる傾向がある。
・クマ:一時的な効果はあるが、持続性は低い。

一定間隔で連続して発射されます
③スリングショット(ゴム銃)
スリングショットとは、ゴムの張力を利用して小さな弾を飛ばす手持ちの射出具です。日本語では「パチンコ」や「ゴム銃」とも呼ばれることがあります。
対象動物としては、サル・イノシシ・シカ・カラスなど、農作物を荒らす動物に対して有効で、ハクビシン・アライグマ・コウモリなどにも使われることもあります。音や衝撃による威嚇が可能で、遠距離からの操作ができ、木の上などにも届くという特性があります。一方で動く動物に命中させるには相応の技術と慣れが必要です。


動物駆逐のポイント
上記の動物駆逐アイテムも使用に関していくつかポイントがあります。
①他の手段(電気柵・かかし・電動ガンなど)と併用することで慣れを防ぎ、効果を持続させられます
→ 同じ手法だと動物も慣れてきて効果が薄れますので、場所を変えたりアイテムを変えて慣れさせない工夫が必要です
②昼間の使用が効果的。夜間は騒音トラブルの可能性があるので、付近に住宅等がある場合は事前説明をお忘れなく
③動物の反応を観察しながらその手法を調整する必要がある
→ 同じ動物でも地域よって効果が異なりますので、いろいろな手段を試してみて最も効果的な方法を見出す必要があります
